院長ブログ
BLOG炭水化物は消化が悪い!
2021年11月14日糖質制限
以前に投稿した記事ですが、ブログで写真が読み込めなくなった不都合が生じたため再度投稿します。
胃の調子が悪い時に「消化の良いものを食べてくださいね」と医療機関で言われた事がある人は多いと思います。
でも冷静に考えて消化の良い食べ物というのは何でしょうか?
一般的な常識ではうどんやおかゆですよね。医療機関でもそれを勧められますから
長年、消化器外科、内視鏡医としての経験からするとうどん、そば、ご飯、おかゆなどの炭水化物と言われるものは、はっきり言って胃での消化はかなり時間が掛かります。
研究によるデータでもご飯は10時間、パンは6時間かかるという結果もあります。細かい時間は抜きにして、私の印象でもご飯は少なくても6時間以上はかかります。
下の画像は寿司を5時間前に食べた方の内視鏡画像です。
寿司を食べた後に胃痛がありアニサキスを疑い緊急内視鏡検査を施行しました。
寿司のネタの魚(タンパク質脂質)はすべて消化されていますが、見事にシャリだけが
残っています。
人間は雑食なので肉も野菜も食べられますが、消化管の構造から考えると、どちらかというと肉食動物に近いです。胃液の消化酵素もタンパク分解酵素なので文字通りタンパク質を分解するためにあります。
なので、炭水化物(穀物)は消化が苦手ですが、肉はあっという間に消化されます。
ちなみに肉の消化は経験上30分もあれば完了します!
イメージと実際のギャップはかなりありますが、実は脂肪やタンパク質は消化が良くて、穀物などは消化が悪いので気を付けてください。
医師でもうどんは消化が良いと思っている方も多いですから(+_+)
この記事を書いた人
福島 正嗣理事長
福島 正嗣理事長
聖マリアンナ医科大学卒業。東京女子医大消化器病センター、東京都保険医療公社多摩南部地域病院など多くの病院・内視鏡専門クリニックで消化管外科、消化器内視鏡検査、内視鏡検査、内視鏡手術を担当。港北ハートクリニック内視鏡センター内視鏡センター長として勤務後、2017年みらい胃大腸内視鏡クリニック開院。
2020年医療法人社団正令会理事長に就任。